食生活の質の低さ。
外食が多いなど、食事のバランスが偏りがち。
自由にお酒を飲めるので飲酒量が多くなりがち。
今回の健康情報は、結婚と寿命の関係をお伝えすると共に、寿命が短いとされる方が取るべき対策についてご紹介致します。
健康で長生きするためのヒントにして頂ければ幸いです。
最新(2022年)の日本人の平均寿命は、男性81.05歳、女性87.09歳です。
男女共に2021年より平均寿命が短くなりました。平均寿命が短くなるのは前年に引き続き2年連続です。
2020年以降に平均寿命が短くなった原因は、主に新型コロナの蔓延と考えられています。
新型コロナの蔓延以上に私たちの寿命に影響を与えるのが「結婚」です。
以下が、結婚と平均寿命の関係(2015~2019年人口動態調査)です。
びっくりしたのが、未婚男性の寿命の短さです。なんと70歳を切る68.5歳。有配偶や男性全体の平均寿命に比べ13年も短い。離別も72.2歳と9年短い結果でした。
未婚や離別など独身男性の寿命が短い主な原因は、以下であるとされています。
食生活の質の低さ。
外食が多いなど、食事のバランスが偏りがち。
自由にお酒を飲めるので飲酒量が多くなりがち。
男性は女性に比べコミュニケーション能力が低く、孤独や孤立に陥りやすい。
健康に対する意識が低い。
既婚者では奥様が注意したり、子供の事を考えて健康に注意したりと、健康に関する意識が高まりやすい。
一人暮らしの独身男性は「一人だから適当でいいか」という考えに陥りがちで、不健康な食生活などの悪い生活習慣を持つ傾向があります。
この傾向は死因にも現れており、未婚男性は既婚男性に比べ糖尿病や高血圧、心疾患などの生活習慣に起因する原因で亡くなる方が多いことが報告されています。(2018年人口動態調査を基に45~64歳男性を対象とした算出結果)
あくまで、データであり全ての独身男性の寿命が短いわけではありません。しかし、データとして68.5歳とはっきり出ており、大多数の未婚男性は、寿命が短いのが現状です。
既婚男性は、離婚すると平均寿命が短くなります。長生きしたいと思う方は、奥様をいつまでも大切にして、良好な結婚生活を続ける努力を惜しまないようにしましょう。
一方、女性は男性ほど未婚と既婚の平均寿命に大きな差はありません。
その原因は、女性の方が一人で生きる耐性が強い(男性に比べ食生活が良好、コミュニケーション能力が高く孤立し難い)などであると考えられています。
男女共に、全体の平均寿命に比べて未婚の平均寿命が短く、結婚は平均寿命を延ばすと考えられますが、その質(夫婦仲)と平均寿命にはどのような関係があるのでしょうか。
その答えを導き出すのに、様々な研究結果が参考になります。
温かさと否定的な感情が入り混じった関係の夫婦は、否定的な感情の少ない温かい関係の夫婦に比べて血圧が高い。(ブリガム・ヤング大学のバーミンガムらの研究)
冷たい夫婦げんかや命令的な口調のけんかは、喫煙や高コレステロールと同程度に、心臓の不具合につながる可能性がある。(ユタ大学の研究)
敵対的に口論をする夫婦は、敵意なく争いを解決する夫婦と比べて、傷の治りが遅い。(オハイオ州立大学の研究)
幸せな夫婦が手を握り合うと、鎮痛剤と同様の鎮静効果が脳で見られたという。しかし、幸せでない夫婦が手を握り合っても、この効果は見られなかった。(オハイオ州立大学の研究)
夫婦仲が良いと、より健康になり寿命も延びると考えられます。既婚者などパートナーのいる方は、お互いに相手を大切にしていきましょう。
既婚男性が健康で長生きするには、奥様を大切にすれば良いのですが、独身男性の場合はどうすれば良いのでしょうか?
困難な面もありますが、以下に注意することで独身男性も健康で長生きできると考えられます。
自炊を行うなど、バランスの取れた食事を心がける。
休肝日を設けるなど、お酒の飲み過ぎを控える。
没頭できる趣味を持つ、趣味や町内会など地元のコミュニティー、SNSなどで仕事以外の人との関わりを持つ。
(孤独感や孤立を避ける。)
健康に対する意識を高め、定期的な運動や検診などを行う。必要により病院に受診する。
既婚男性の場合、奥様の助けもあり自然と出来ていることが多いかもしれません。しかし、独身男性の場合、自分で意識して行っていく必要があります。
自由に生きたい、好きなものを好きなように食べたい、お酒はやめられないという方もいらしゃると思いますが、健康で長生きするには、自制心を持ち、自身の為と思って前記の方法を実践していきましょう。