ポイント3歯みがきをしっかり行う
歯みがきが不十分で歯が汚れていると以下の健康リスクが高まります。
かぜなどのウイルスや細菌感染対策には、体の免疫力強化に加えて、それらの侵入口である喉や鼻などの粘膜の健康を守ることも大切です。
感染対策として、ヨーグルトや納豆などを食べて免疫力を上げるように気をつけている方も多いと思います。一方で粘膜の健康対策は、見落として実施していない方が多いのではないでしょうか。
今回の健康情報は、粘膜の健康を守って感染対策に役立てるためのポイントをご紹介いたします。
免疫力は、ウイルスや細菌などの敵から体を守る力です。私たちの免疫力には、「粘膜免疫」と「全身免疫」があることをご存じでしょうか。
日々の生活の中で私たちの体は、自然界に存在する無数のウイルスや細菌などの危険な異物(敵)にさらされています。これらの異物が粘膜から体内に侵入しないように私たちの体を守っているのが粘膜免疫です。
粘膜免疫が働く場所は、目、鼻、口、喉、腸管などの粘膜で、異物が粘膜を介して体内に入るのを防いだり、体外に出してしまうことで体を守っています。
しかし、数が多い場合、感染力が強い場合、粘膜の健康状態が悪い場合など、粘膜免疫が破られて異物が体内に侵入してきます。
体内に侵入したウイルスや細菌などの異物に対して働く免疫が全身免疫です。全身免疫では、免疫細胞がウイルスや細菌などを捕食したりして排除します。全身免疫が働く時の発熱には、免疫細胞を活性化させ、ウイルスを弱体化させる作用があります。
免疫力というと、全身免疫のみを思い浮かべる方が多いように思いますが、ウイルスなどの感染症を防ぐには、全身免疫だけでなく異物の侵入を防ぐ粘膜免疫を強化することも非常に重要です。
「はい」か「いいえ」で答えてください。
はいが3つ以上の場合は、粘膜の健康状態が悪くなっていると考えられます。粘膜の健康状態が損なわれていると粘膜免疫も本来の力を発揮できません。
以下は、粘膜の健康に必要な栄養素です。中でも、オメガ3脂肪酸(DHA、EPAなど)やビタミンAは、不足しやすく意識して摂ることを心がけましょう。
鼻には、加湿、異物の除去、加温の機能があります。口呼吸では、これらの機能が発揮さないこと、口の中を呼気が通ることから、以下の健康リスクが高まります。
「はい」か「いいえ」で答えてください。
上記の質問で、はいの数が多いほど口呼吸をしている可能性が高くなります。中でも注意して欲しいのがいびきをかく(睡眠時に口呼吸になっている)人です。
睡眠中は、深部体温を下げて体の機能を低下させて体を休めています。体温が下がると免疫力が低下しますが、睡眠中も体温が下がることで免疫力が低下します。そのうえ口呼吸で喉の粘膜が乾燥し、粘膜の防御力も低下。口からウイルスなどの異物が直接入ってきて粘膜に付着しやすくなります。粘膜免疫、全身免疫が共に低下した状態であり、感染のリスクが高まります。
朝起きて、喉が痛い、鼻水が出るなどかぜの症状に気付くことが多いのはこのような理由からです。ネット検索をすると、様々ないびき対策グッズが出てきます。いびきをかく人は感染対策として試してみるのも良いでしょう。
歯みがきが不十分で歯が汚れていると以下の健康リスクが高まります。
歯をみがいて口の中の菌を減らすことは、ウイルスの感染・重症化予防につながると考えられています。感染対策強化のために、歯みがきをより丁寧に行いましょう。
全身免疫を高める対策は、既に多くの人が実行していると思いますが、あらためてポイントを確認し、更なる対策の実施や強化にお役立てください。
夏場でも過度の冷房などで体が冷えることがあります。一枚多く着る、ひざ掛けを使うなど、必要により冷え対策を行いましょう。
ヨーグルト、納豆、食物繊維の豊富な野菜など、腸内環境を改善する食品を多く摂りましょう。
夜更かしを避け、適度な睡眠時間を確保しましょう。
適度な運動は、免疫力を向上します。気軽に行えるジョギングや散歩がおすすめ。1日10,000歩を目標に歩きましょう。
和食がおすすめです。好き嫌いせず、様々な食品を摂りましょう
ストレスは、免疫力に悪影響を与えます。ストレスを溜めない、溜まったら趣味や運動などで早め早めに発散するように心がけましょう。
疲労が蓄積すると免疫力も低下します。疲れを感じたら無理をせず、早め早めに休みましょう。
全身免疫に加え、粘膜免疫も高めて免疫力を強化し、感染症対策に役立てていきましょう。