カルシウム貯金最適期
骨量が著しく高まる時期。どれだけこの時期に骨量を増やせたかで、将来の骨粗しょう症のリスクが決まる。
2回シリーズとして「カルシウムと健康」を取り上げます。
今回はその第1回、カルシウムは体の健康に不可欠な栄養素です。
人間の体内には体重60kgの人で、約1kgのカルシウムが存在します。
からだの中では99%が骨や歯に存在し、残りの1%が血液中や細胞外液(リンパ液)、または筋肉などの細胞内に存在しています。
骨や歯以外の部分に存在する1%のカルシウム。
実はこの1%のカルシウムは「生命を支えるカルシウム」といっても過言ではないほど、からだの中で重要な働きをしています。
カルシウムが不足すると骨の健康に影響を与えることは、皆様ご存知かと思います。
その原因は、1%のカルシウムの働きを維持する為に骨のカルシウムが使われるからです。
実は、カルシウムの不足が体に与える影響は骨の健康だけではありません。
変形性膝関節症や動脈硬化、高血圧、アルツハイマー病、アレルギーにカルシウム不足が関わっていることが分っています。
カルシウムパラドックスは、カルシウム不足により血液中のカルシウムが増え過ぎることで、体の様々場所でカルシウムが過剰になり病気の原因になると考えられています。
カルシウム不足を予防することは、骨の健康だけでなく上記の病気を予防する観点からも重要です。
骨のカルシウムの量(骨量)は下記の様に年齢で変化し、40代以降に減少していきます。カルシウム不足を予防するには、0~20歳のカルシウム貯金最適期にいかにして骨量を増やすか(高くするか)であり、21~40歳ではいかに維持するか、40代以降ではいかに骨量の減少を抑えるか、が課題といえるでしょう。
※女性ホルモンの低下が原因と考えられる。
女性ホルモンには、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きがある。
カルシウム(骨量)の貯金の方法は、次回の健康情報でご説明致します。